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530km 秋の只見ツーリング [バイク]

こんにちは、寒くなってきた矢先にリビングのエアコンが壊れてしまったchimamoです。

11月7日の土曜日、福島県の只見まで日帰りツーリングしてきました。

午前5時20分、ホムセン箱を前後逆に取り付けてやり直したりで予定より20分遅れて出発。

気温6度と、予報通りに空気は冷え込んでる。
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服装はワークマンのブロックフリースインナー(つなぎタイプ)に長袖インナー、ワッフル地のトレーナー、ウィンドストッパー、冬ジャケット、革パン、薄いオーバーパンツ。
これに冬用のグローブとハンドルカバーと、準冬装備だ。下半身が心許ないが、これ以上寒くなることはないだろ。

Vstrom650で高速を走るのは久しぶりだ。狭山日高ICから高速に入り、早朝ながらそれなりに混んでいる関越道を北上する。

夜が明ければ雲一つない晴天で、絶好のツーリング日和。
今回のツーリングは、10月10日に予定したのに台風で中止となり、その後も天候に恵まれず今日まで来ただけに喜びもひとしおだ。

が、季節は確実に冬に向かっていた。

太陽さえ昇ってしまえば、あとは気温は上がるだけ、と考えてたのだけど甘かった。
Vstromの気温計は一時は10℃まで昇ったものの、赤城高原SAあたりで3℃に。電光掲示板は1℃を示している。
晴天の下、雪を被った谷川岳はそれは綺麗だったけど、この寒さから逃れる方が大事と、赤城高原SAでは止まらずに先へ進む。

6時55分、いいかげん寒さに耐えかねて谷川岳PAで最初の休憩。
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売店は開いてないけど、暖房の効いた屋内でホットココアで暖をとる。
気温を考えると、下半身はブロックフリースインナー(つなぎ)+革パン+レインパンツで思ったより頑張った。
ブロックフリースインナーつなぎが暖かいのあるけど、重ね履きが大事やね。

小出ICで降りてR252に入り、道の駅「いりひろせ」で一休みする。
高速降りてからさらに雲が厚くなり、気温も9度と寒い

いろんな案山子(?)がお出迎え。
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施設は開店前だったけど、外の売店は営業していて焼き団子を買ってカロリーを補給する。
トイレに「施設内に熊出没、車内泊、テント泊禁止」の張り紙があって恐ろしい。

売店のおじさんが「この辺の紅葉は今日が一番の見頃だよ」と言っているけど、曇り空で紅葉も今一つ映えない。

缶コーヒーでカフェインを補給してから「河合継之助記念館」を目指す。

走り出してすぐに売店のおじさんの言葉に嘘偽りがなかったことが判明する。

右も左も、目に映る山のすべてが紅葉しているのだ。
心なしか雲も薄くなってきた。

走り出してすぐ、たまらずに脇道に入ってバイクを止める。
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止めた所が下り坂で、バックしようともがいて足を滑らせ、ステップに脛を強打する。かなり痛い。

再び国道に戻り田子倉湖が視界に入ったあたりから、その絶景度合いが更にいや増す。
高度も上がるにつれて、これまで見上げるようだった山々が目の前に迫ってくる。
息を呑んだり、声を上げるばかりで、まともに呼吸ができない。

時間の余裕がなかったこともあるけど、「少し曇っているし、自分の腕前では思うような写真は撮れそうにない」と冷静に考えて、景色を網膜に焼き付けることに集中して走る。

紅葉の極めつけは、明かりのないトンネルに入ったとき。

平衡感覚が怪しくなる暗闇のなか、井戸の底から空を見上げるようにぽっかりと浮かぶ出口が紅葉で覆われていて、山肌は近いのか遠いのか距離感が掴めない。

トンネルの出口を抜ける瞬間、紅葉した山にバイクごと飛び込むような錯覚に襲われる。

もちろん道は続いているのだけど、空に飛び出したような感覚が残ったままバイクを操る。

この景色と感動は一生忘れない、と思う。
今日、ツーリングに来てよかった。

紅葉を存分に堪能した後、最初の目的地、「河合継之助記念館」に到着する。
時間は9時50分、ほぼ予定通りだ。

国道わきの駐車場から。
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会津のマッターホルンと言われる蒲生岳が見える。

もう少し手前からの方が綺麗に見えてた。
晴れて紅葉も映えていただけに残念。よほど写真撮りに引き返そうかと考えた。

記念館入り口
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河合継之助についての詳細は省くけど、幕末の長岡藩の藩士で、長岡藩を新政府にも幕府にも与せず、中立的立場で局面を乗り切ろうとした人だ。
大学生の時に読んだ司馬遼太郎の「峠」という小説で知り、記念館があることを知ってからずっと来たかったのだ。

映画化もされていて、2021年に公開されるそうだけど、河合継之助役は役所広司。
役所広司は好きな役者だ、けど、継之助さんは享年42歳・・・・。
さすがに無理がないか? 

実物大のガトリング砲
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単発銃が主武器の中で、これは見た目からして威力がありそう。

ファンとして、司馬さんと同じ場所に立てる幸せ。
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継之助さんのお墓に向かう途中
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山奥の紅葉もいいけど、里の紅葉もいとおかし。

駐車場に戻ってきたのが11時。
このころはすっかり晴れ渡り、日向に置いといたバイクの気温計は20℃を示している。

前日に買っておいた菓子パンで空腹をごまかす。
そういや、コンビニはIC降りてすぐにセブンがあったきり。食料を持って

ハンドルカバーを取り外し、オーバーパンツもしまい、グローブも3シーズンに替えて秋装備で走り出す。
が、すぐに気温は15℃まで下がって、それなりに肌寒い。

しばし走って次の目的地、「せせらぎ荘」に到着する。
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駐車場は結構混んでいて、CB400SFの横にバイクを止める。

ここは、100%かけ流しの、「天然炭酸温泉(大黒湯)」と「玉梨温泉」の二つの温泉を楽しめる一粒で二度おいしい温泉施設なのだ。

浴場に入ると、自分を含めて3人しかいない。
小さい湯船の大黒湯は、浸かると鉄のにおいが鼻をツンとつく。ここまで鉄臭いお湯は初めて。しかも、体に細かい泡がまとわりつく。これが天然炭酸温泉か!
湯温もすこしぬるめで、いつまでも入っていたくなる。これは、いい湯だ。

隣の広い浴槽は玉梨温泉で、隅のパイプからゴボゴボと音を立てて温泉が噴き出している。
お湯は白濁して浴槽の底が見えない。
入ってみると熱い! かすかに硫黄臭がする。 しかし熱い。 こちらは長湯するのは自分は無理。
湯温が45度もあるのだから、熱くて当然だ。

源泉を飲むこともできる。
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紙コップで汲んで、一口含んでみるとシュワシュワと確かに炭酸水や。
しかし、鉄の臭いと味がきつく、舐めるくらいで十分。
「飲みすぎに注意」なんて張り紙には書いてあるけど、たしかに飲みすぎたら腹壊しそう。

空腹に耐えかねて、食堂で「せせらぎチャンポン」を頼む。
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このチャンポン、具沢山でおいしいのはいいけど、やたらとキャベツ、しかも芯の部分が多い。
バリバリと音をたてて咀嚼するけど、全然減っていかない。
途中で嫌になったけども、頑張って完食する。

外に出てみると、CB400SFのライダーさんも出発の準備をしていて、「いいバイクですね。」
と声を掛けられ、「カウルがあると寒くないですか?」と質問される。

自分よりも一回りくらい上に見えたけど、バイクは初心者なのかも。
初めて寒い季節にバイクに乗って、あまりの寒さに驚いたのかもしれない。

せせらぎ荘を出たら、あとは国道400号を南下して帰路につくのみ。
まだ13時だけど、自宅まで250キロ。先は長い。

いくつか集落を抜けながらも、ほとんど信号のない国道400号。
前を行く軽トラがやたらと遅いけど、紅葉を楽しみながらのんびり走る。

14時、せせらぎ荘を出て約1時間で道の駅「たじま」に到着。
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1200GSの横にバイクを止めると、GSのオーナーさんが
「お、新しいVストか。650?」と、話しかけてくる。

聞けばこのおじさん、先々代のVstrom1000を11年間乗り続け、「林道で立って走るとコケるから」と、憧れの1200GSに乗り換えたのだとか。
1200GSの林道での安定感は、Vstrom1000と比べて「全然違う」のだとか。

「Vstromは転ぶとウィンカーが折れるのよ。何回交換したことか」だって。

自分の父親とあまり年が変わらなさそうなこのおじさん、只者ではないわ。わが身を「ひよっこ」同然と感じたのであった。

「大先輩」と会話した後、露店の農産物販売を巡って今日の裏の目的、「干し柿用の渋柿」をゲットする。
渋柿を積み込むためにホムセン箱を取り付けたといっても過言ではないのだ。
他にも梨だのブドウだの、いろいろ買いこんだけど、余裕で積み込む。

陽も傾いてきたので、オーバーパンツを履き、ウィンターグローブをはめて出発。

国道400号、352号、121号と、標識が3つ縦に並ぶ珍しい光景を見ながら再び南下。
交通量は少し増えたけど、気持ちよく流れている。

塩原温泉に差し掛かると、紅葉が夕日に照らされて橙色に染まってる。
とても綺麗な景色なのに、写真に撮ると思ったように撮れてなくてがっかり。紅葉の写真は難しい。

ビジターセンターで絶景ポイントらしきものを発見し、戻るか迷うけども時間に余裕がなくてパス。
日帰りで500kmを越えるツーリングは、駆け足になってしまうのが残念だ。
「鍾乳洞と武具資料館」なんて看板もあったし。

「どぶろく」の旗に誘われてバイクを止める。
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新潟県まで行っておいて、なぜか益子の酒を買ってしまった。

ビジターセンターを抜けたから「湯の香しおばら」の手前まで渋滞が続いたけど、あとは順調に西那須野塩原ICに入る。

東北自動車道の下りは、3kmとか5km程度の渋滞というか少し詰まった個所はあったけど、おおむね快走。
東の空に満月が浮かんで明るく照らしてくれる。
気温は下がってくるけど朝ほどではなく、上半身は暑いくらい。

佐野SAで少し休んだ後、19時には飯能の自宅に到着したのであった。
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高速走行が多かったせいか、燃費はいつもより悪め。

今日の収穫
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甘味がないと子供たちから文句がでるからと買った柚餅子が思いのほか好評だった。
また買ってこよう。

どぶろくは麹がほとんどそのままま残っていて、ゆるいお粥みたい。
甘すぎず、とても美味しかった。

朝5時過ぎに出て、14時間で500km超のツーリング。
朝は寒かったけど、高速も含めてVstromは走っていて本当に楽しい、と改めて実感した。
でも、1日500キロだと、どうしても駆け足になってしまう。
自分は寄り道しまくって、1日300kmくらいがちょうどいいかも。

今回のルートはとても良かったし、寄れなかったところも沢山あるので、また新緑や同じ季節に行きたいものだ。
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