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第3回飯能ベアフットマラソン [トレイルランニング]

5月18日、第3回飯能ベアフットマラソンに参加してきました。

会場の加治神社横の広場は、芝生で覆われた緩斜面でジャングルジムやブランコがある、いつもなら保育園の遠足で使われる長閑な場所。
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しかし今日は、トレイルを裸足で何キロも走ろうという変態、もとい物好き、いやいや猛者の集合場所なのだ。


スケジュール
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受け付けを済まし、まずは裸足講習会。

まさかアキレス腱を切って治療中の吉野さん自らが講師を務めてくれるとは思わなかった。もちろん実演は他の人だったけど。

トレイルを走って下る練習では、参加者の走る姿に吉野さんが「上手い」とか「あれは(足の裏が)痛い」とかコメントをくれる。

自分が下る時には、後ろで吉野さんが「ああ・・・(あれは痛そう)」というため息が聞こえてきた。

実際のところ足の裏は痛くなかったけど、上手い人の下り方に比べれば明らかに体の使い方が固いのが自分でも良く分かった。
ビブラムで走り慣れてるから、もっと綺麗に走れるかと思ったのだけど、まだまだ課題は多いみたいだ。

「伸び代がまだある」、ということにしておこう。

裸足ラン講習会の後、自分が出る10キロの部までは結構時間がある。

出展ブースを覗いたり、図書館で借りたP・コーンウェルの検屍官シリーズ、「変死体」を読んで時間を潰す。

作品のチョイスはともかくとして、木陰で読書するのって気持ちいい。冷えたビールがあれば最高なんだけど自重する。

キッズレースの応援とかをしていたら、あっというまに10キロの部の時間が来て、スタートラインに並ぶ。

キッズレース
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18キロ
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1周約5キロのコースを2周だ。コース自体はいつも走っている宮沢湖外周の一部だけど、裸足で走るのは初めて。

スターターを務める吉野さんが持ってる号砲用のピストル、「100円ショップで売ってたなあ。」なんて眺めているうちにスタート!

芝生を抜け、トレイルに入ってすぐ半端なく喉の渇きを覚える。

そういえば、9時前に会場に着いてから試供品でもらったRedBullしか飲んでない。
朝起きた後は、起きぬけの水とコーヒー2杯しか飲んでない。
昨日の晩は、会場が近いということで1時近くまでウィスキー飲んで夜更かししてた。
おいおい、ぜんぜん水分取ってないぞ、今日はこんなに暑いのに。

なんて先に立たない後悔が次から次へと湧いてくる。

しばらく進んで急な上り坂では、明らかに脚に疲労を覚える。
「昨日のロードバイクツーリングで使った脚が回復しきってない・・・。」

あくまで自分の体験に基づくものだけど、ランニングとロードバイクでは筋肉の使い方は違う。
でも、トレイルランニングとロードバイクの筋肉の使い方は似ている、と思う。

ロードバイクツーリングの翌日、ロードを走るのは平気だけどトレイル(特に急な上り坂)を走ると前日の疲れをはっきりと感じるのだ。
トレイルのほうがロードよりも大きく脚を使うから、自転車のぺダリングに似ているのかもしれない。

「これは、しんどい10キロのレースになりそう・・・。」なんて理性(知性?)が働いていたのは最初の10分くらいだけ。

じきに暑さと、喉の渇きと、何よりも足裏の痛み以外は考えられなくなる。

宮沢湖周辺のトレイルなんて自分にとっては庭みたいなものなのに、ビブラムでは気付かなかった小石やら木の実がやたらと自己主張してくる。

コースの数か所にあるガレ場。クツを履いていれば気付く事さえないくらいなのに、裸足だとまともに走ることすらできない。
いけないと分かっていても、痛みで体が硬くなり、肩があがる。

「イタイ!」ならまだしも、「うひょぉ」とか、「いひゃひゃ」とか声にならない悲鳴が口から勝手に出てくる。

一応、自分は最後まで走り通したけど、歩いている人も結構いた。仕方ないと思う。
わざわざ裸足で走るイベントに参加しているだけで、普段のマラソンレースよりも知らない人に親近感を覚える。

小石がない場所でも、小さな木の実が足の裏に張り付いてくる。
ただ踏んで痛いだけでなくて、足の裏に張り付いて取れないから、いつまでも痛みが続く。

例えるなら、家でフローリングの上を裸足で歩いていて、干からびたご飯粒が足裏に張り付き、そのまま歩き続ける時の不快感を何倍にもした感じ、だろうか。

あと、急コーナーを曲がるときや下り坂で体の向きを変える時など、いかに自分が靴に頼っていたかが良く分かる。
スピードが乗った状態では、急な方向転換なんて足が痛くて絶対できないのだ。
裸足ランがもっと上手くなれば出来るようになるかもしれないけど、今の自分には絶対無理。

1周目を終えたあたりで、すでに精神的・肉体的にダメージは深く、ペースも落ちる。

レース序盤で抜いた(と思う)女性ランナーに抜かれて懸命に追い掛けるけど、急坂の下りであっという間に差が開いて追いかけるのを諦める。

下っていくスピードが全く違う。努力したら自分もあんなスピードで下れるのか? それは無理じゃない? と思うくらいに速かった。

今回のコースは、距離は全然ないけど斜度は結構ある坂をいくつも越える必要がある。

何人もの物好き、もとい裸足ランナーとすれ違って、できるだけ声をかけようとするけど、その余裕すら無くなったことがどれだけあったことか。

あと、疲れてくると足の衝撃吸収もうまくできなくなるのか、やたらと足裏が痛くなりだす。
講習会の時は、全然痛みなく下って上った坂道が痛くてたまらない。

さっきは楽に走れた道が、次に来たときは痛くてたまらないのだから精神的ダメージも大きい。

もがく元気も無くなって、足を止めたくなるのを我慢して、ゆっくりでもいいからフォームを崩さずに走ることだけを考える。

そうしていると、いつのまにやら疲れがとれて再び走れるようになるから不思議だ。

2周目2回目の折り返しを過ぎたあたりから復活してペースを上げて走り、スタート地点にもどってやっとこさゴール!

走る前は、宮沢湖を裸足で走る経験が出来ればいいや、位にしか考えてなかったけど、いざスタートしたら全力で走ってしまった。

途中、木の根か岩に右足の裏をぶつけたのと、左足の中指に何故か血マメができたくらいで、あとは全然平気だった。

但し、右足のウラは指の付け根と踵が腫れて、翌日である今日1日は歩くのが少し痛かった。足裏以外は全く問題なく、筋肉痛もなし。

走り終わって靴をはいて歩いた時の快適だったこと!
やっぱりヒトの足は、靴を履いて歩くように出来ていると実感した。

普段VFFを履いて走っていて、裸足とは違うと思ってたけど、これほどまでに違うとは思わなかった。
やっぱりクツって偉大だなぁ。

これで来年は18キロの、「全日本裸足ランニング選手権(だったか?}の出場権を得た訳だけど、うーん、どうしよう。
10キロであんなに辛かったのに、距離は倍近くなってコースは更にハードになってる訳で・・・。

来年になってエントリーが始まる頃には、「出てみようかな。」なんて思う・・・だろうか?
その時にならないと分からないなあ。

少なくとも、今回の裸足マラソンで裸足ランに目覚めて、「よし、明日からは裸足で走るぞ!」とはならなかったな。
10キロくらいでは走り足らないとか?!


・・・スミマセン、お腹いっぱいです。

あ、でも、とても楽しかったですよ。

なんというか、普通のロードレースでは味わえない面白みがあったのは間違いない。

もし知り合いのランナーに、「裸足ランって面白いの」って聞かれたら、迷わず「面白いよ!」
「こんな面白いイベントを飯能でやっているから、来年は是非出てみなよ、5キロでも良いから」

と勧める事でしょう、というか、もうすでに一人勧めていたのだった。

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