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ロードバイクをオーダーメイドした話(後編) [ロードバイク]

こんにちは、熱は引いたけど、息苦しさが残っているchimamoです。
喉の痛みはほとんど取れたけど、まだ疲れやすい。
基本、寝て養生しています。

といいつつ、オーダーメイドした話の後編。

4.パーツを選ぶ
オーダー先が決まった次に決めたのは、使用パーツ。
フレームをオーダーしようにも、組み付けるパーツか決まっていなければ、どんな名ビルダーでも腕を奮えない(知らんけど)。


見た目や価格で適当に選べばいい、という訳でなく、自分の目指すロードバイクのイメージに合ったブランドやパーツを選ばないとチグハグな仕上がりになってしまい、「アイツ、分かってねーな(笑)」と他のローディの失笑を買うのだ(店長談)。

見た目の話だけでなく、自分みたいに「速さより楽しさ(楽さ)」を求める場合、レースを主目的としたパーツ(特にホイール)なんかを取り付けてしまうと、相性が悪くてフレーム本来の性能を引き出せないのだ(店長談その2)。
組み上がって乗ってみて「なんか思ってたのと違う」って感じて、原因がフレームでなくホイールだったら悲劇だ。

つまり、ロードバイクを一から作り上げていく場合、バイクの性格はフレームだけでは決まらない。ということを学ぶ。

いやあ、この辺は豊富な知識と経験がないと絶対にわからない。
自信のない人は信頼できるお店の人、もしくはビルダーさんと相談しながらパーツを選んでいくのが最良と思う。
自分の場合は、一通り自分で考えた上で店長に相談しながら決めていった。もちろん、予算の枠に収まるよう気を付けながら(笑)。
具体的なパーツ構成は、次のブログ記事で書く、かも。


5.オーダーする
使用するパーツが決まったところで、とうとうエンメアッカの盛合さんにメールを送ることに。

ショップとエンメアッカとの付き合いはなかったので、まずは自分がメールして、ショップの仲介でオーダーできるか聞いてみる。

メールしたのは2021年の12月中頃。

ショップの仲介を了解してもらい、以降の事務的、技術的な話はショップとビルダーさんで進めてもらうことにする。

メールでのやり取りだったけど、HPから受けた印象通り、誠実な人柄が伝わる丁寧な対応をしていただいた。

フレームをオーダーするにあたって、最良なのは自分が今乗っているマドンを持参してエンメアッカのある宮城県まで行って、直接に自分の希望を伝え、採寸してもらい、さらには自分の走っているところを見てもらうのが一番なのだけど、なかなか難しい。遠いし寒いし。

実際にはショップで採寸や乗車姿勢のビデオを撮ってもらい、エンメアッカに送ってもらう。
あと、新しいバイクに何を求めるかや、自分の自転車歴、スポーツ経験などなどを伝える。

自分が新しい自転車に求めたのは
・チタンらしい乗り心地
・ホリゾンタルフレーム 
を主にして
・長く乗って疲れない
・登りも楽しい
・スプリントしてもそれなりの反応
・永く乗っても飽きない
・丈夫で長持ち

といったところ。
背反する要求もあるかもしれないけど、とりあえずお願いしてみた。

6.設計書が完成する
年が明けて1月に入って、盛合さんから設計書が送られてくる。
どれだけ待ちわびたことか! 一日千秋とはまさにこのこと。

フレーム作成にあたって、何度か盛合さんとはメールでやり取りしたのだけど、自分の文章で一部紛らわしい表現があり、盛合さんを混乱させてたらしい。
その後、少しでも設計の足しになればと、追加で送ったメールで混乱が解消してたと。申し訳ないことをしました。
やはり、何事もコミュニケーションは密にしとくものだ、と思った。

最初に送られてきた設計書では使用タイヤが38Cを想定していて、28Cはギリギリ、ということだったので、28Cを想定した設計に直してもらう。
これは、最初に自分が送った仕様で、タイヤサイズをフロンフォークの最大キャパに合わせてたから。
同じ700Cでも幅がかわれば車高は変わるし、それによってフレームサイズも変わるのね。
貧乏性なので、どうせなら最大サイズまで使えたら、と思ってたけど、それだと中途半端なことになりそう。
実際のところ、38Cのグラベルタイヤを履く事はないだろうから、ここは割り切ることに。

すぐに修正された設計書が送られてくる。
気になった(好奇心として)点を幾つかメールで質問すると、丁寧に答えてくれる。
さらに細かい点の修正が入ったのち、正式にオーダーを出す。

もう、戻れない。「Point of no return」や。

趣味としては、完全に分不相応な金額。
了承してくれたかーちゃん、ありがとう!(車の買い替えは諦めてね、と言われたけど)。


7.フレームが到着する
8月半ば、予定より少し遅れてフレームが到着する!
どれだけ待ちわびたことか!
冗談抜きで、オーダーしてから完成まで、フレームのことを考えなかった日は一日とて無かったと言える。

8.完成する!
フレームがきたら後は組み上げりを待つだけ! と思ったら甘かった。
パーツの欠品やら遅配、組み上げ機材のトラブルなどが相次ぐ。
もしかして、組み上がらないのでは・・・? とすら思った時もあったけど、店長にいろいろと融通してもらって10月半ばに完成!!

とはいえ、組みあがりに2か月かかるとは思わなかった・・・。
フレームはあるのに、組み上がらない。これはフレームの到着を待つ間より、ずっともどかしかった。

組み上がった姿を一目見て

「かっこいい・・・。」

15分くらい、他に言葉が出なかった。

完成したばかりのエンメアッカ号
IMG_0598.JPG
IMG_0597.JPG

冗談でなく、これを肴に酒が呑める(というか、呑んだ)。

フレームが届いた時も同じように思ったのだけど、やはり完成した姿は全然違う。

漠然と「こんなロードバイクが欲しい」というイメージから、
フレームの素材選びから始まって、パーツを吟味し、フレームをオーダーして、組みあがった世界に一つだけ、「俺専用」のロードバイク。
パーツの一つ一つに思いが詰まった一台。

見た目だけでなく、翌日に乗ってみた感想を一言で表すと、「最高!」、二言なら「もう、最高!」、三言なら「いや、もう、最高!」 

軽さとか、空気抵抗とか、数値化できるデータで論じると、コストパフォーマンスの悪いバイクかもしれない。
レースでは勝てないかもしれない(乗っている人間は一緒なので、どんな高性能なマシンに乗ったところで勝てないから関係ないけど、そもそもレースでないし)。

でも、安定性が抜群で気持ちよく進むことや、踏み込んだ時の反応の心地よさとか、眺めているときの幸福感(笑)や思い入れといった、数値化できないところの良さは、十二分に満足するところ。
持ち主が言っているのだから、間違いないのだ! 

こう言い切れるところもオーダーメイドした自転車の強みに違いない。
「ええねん、自分が気に入ってるんや!」と。


まあ、本人が気に入っていれば、なんだって良いんですけどね。



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